メガネと海と空の色



「委員長! これどうすればいい?」

「職員室に持って行くの。私がやるわ」

「ありがとう~! さっすが、頼りになる!」


教えるよりも自分がやった方が早いからそうしてるだけ。

他人と関わるのは、正直言って面倒だし。

昔からそうだから、
特別仲のいい友達とかも居なかった。

それどころか、常に委員や生徒会の仕事、
もしくは勉強をしてばかりの私の周りには、
人が寄りつかない。

それもそうだろう。私だって近寄りたくない。

「委員長」としての私には信頼を寄せてもらえても、
"私"には何もない。

そんなの、私が一番よくわかってた。



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