桜ノ華



彼の傍に居られる、ただそれが嬉しくて。


「こちらがコピーを頼まれてた書類です。

あと、こちらが瀬崎(せざき)さんと大神(おおかみ)さんから。

それぞれチェックしてほしいとのことですが、

瀬崎さんの方は少し急ぎだそうなので、よろしくお願いします」

「わかった、置いておいてくれ」

「はい」

さて次の仕事は、と部屋を出ようとすると、
「桜」と呼び止められた。


「どうかなさいましたか?」

「少し休憩がしたい」

「わかりました、ではお茶の用意をしますね」

「ああ。…おまえの分も用意しろ」

「…はい!」



< 28 / 103 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop