あなたを愛せたなら...
苦痛の日々
あたしはそこで初めて気を失った。




_________......。。





 気がつけば車の中だった。

「目覚めた?ごめんね、いきなりあんな。み

くちゃんが可愛くてついwはじめてだったん

だね」



ふざけるな。ふざけるなよ。お前のせいで...

お前のせいで!!!!!

悔しくて涙が次々と溢れでた。

もぅ....何も言えなかった。

そんな気力残ってなかった。

あたしはうつむいてた。一度も男を見な

かった。

「でもきもちかった!ありがとっ」



その一言であたしの中の何かが切れた。

「...っふざけないでよ!!あんた!人になに

したかわかってんの?!なにが気持ちよ

かったよ!!ふざけたこと言わない

で!!最低よ!!あんたのせいで、、あん

たのせいで!」


黙ってきいていた男の放った言葉になにもいえなかった。


「でもさぁ、俺と会ったみくちゃんも悪い

よね。全部俺が悪いみたいになってるけ

ど。勉強だって教えてあげたんだしこれく

らいして当然なんじゃない?別にへるもんで

もないしさ」


悔しくて。悔しくて。許せなくて。男も、

自分の浅はかな行動も。

言いかえす事ができなかった。

どうでもよかった。

もう何もかもどうでもよくなった。

今なら誰かに殺されても、死んでもいいと

思った。

「みくちゃん、着いたよ。」

無言であたしは車を降りた。

見なくても男が笑顔だってことがわかっ

た。

あたしは家に親がいなかったことにホッと

した。

何がなんでも親には話せなかった。ただで

さえ仲が悪いのに...言えなかった。

早くこの汚い身体を洗いたくて。

流してしまいたくて。男の臭いを消したく

て、なかったことにしたくて。

ただでさえ身体が痛いのに、あたしは皮膚

が真っ赤になるまで身体を擦った。

男のモノを早く出したくて、必死でシャ

ワーで洗い流した。

家に帰った安心感と男から離れた安心感で

今更身体が震えた。

あたしの口からは嗚咽がもれ、声が枯れて

いてもまだ泣き叫んで何度も何度も吐きそ

うになった。

少し落ち着き、部屋に戻った。

ケータイを開けば彼のチャットアプリは消

えていた。

もぅ、彼が今どこにいるのかも。

文句を言う事も、復讐することも叶わな

い。

あたしが今日の出来事でどんな人生を送ろ

うと男には関係なくて、男にとっては何人

かのうちの一人にすぎない。

あたしがこれからの人生で泣こうが死のう

が男はその瞬間もしれっとした顔できっと

笑ってるだろう。

苦しかった。自分が汚かった。

そして何より、『レイプをされた』という

ことを認めたくなかった。

しかも、はじめてだった。

せめて...初めては好きな人がよかったな...

笑いがこみあげてきた。

なんて自分は馬鹿なんだろう、自分が全て

まねいた結果がこれだ。

笑うしかなかった。










    そして私はこの時から変わった。
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