あなたと恋の始め方①
私がそういうと、小林さんは大きな声で笑い出した。もう、クスクスとかいうレベルじゃない。でも、そんな風に無邪気に笑ってくれると、車の中の少し張りつめている雰囲気が緩む。
「そういうのが煽っているっていうんだよ。でも、わかっているから」
小林さんは私の方を優しく見つめ、手をキュッと握った。私の手なんかすっぽりと包む大きな手は温かく優しい。そっと見上げると、運転席の向こうに綺麗な月が見えて、その月の光を背中に受け、小林さんの顔が少しだけ逆光でハッキリとは見えないけど、笑っているのは分かる。
「ごめんなさい。本当に分からないの。学生の時から勉強と研究しかしてこなかったから、恋愛どころか人間関係も正直苦手だったの」
「うん」
「でも。小林さんと一緒にいるともっと知りたいと思うし、もっと傍に行きたいとも思う」
「うん」
「面倒な女だと自分でも思う」
小林さんといると不安なことがスルスルと簡単に言葉になる。そんな私の言葉を小林さんは一つ一つ受け止めてくれていて、言葉を受け止めて貰う度に自分の中で少しずつ気持ちがクリアになって行く。迷路に迷っていた心を導く柔らかい光に向かって歩く気がする。
「美羽ちゃんのペースで学生みたいな恋愛を楽しむのもいい。手を繋ぐことから始めるとして、高校生くらいでいい?」
高校生の恋愛がどういうのか分からない。多分、小林さんが始めようとしているのは今の高校生では遅すぎるくらいだろう。でも、私はそのくらいのペースでないとついていけない。
「そういうのが煽っているっていうんだよ。でも、わかっているから」
小林さんは私の方を優しく見つめ、手をキュッと握った。私の手なんかすっぽりと包む大きな手は温かく優しい。そっと見上げると、運転席の向こうに綺麗な月が見えて、その月の光を背中に受け、小林さんの顔が少しだけ逆光でハッキリとは見えないけど、笑っているのは分かる。
「ごめんなさい。本当に分からないの。学生の時から勉強と研究しかしてこなかったから、恋愛どころか人間関係も正直苦手だったの」
「うん」
「でも。小林さんと一緒にいるともっと知りたいと思うし、もっと傍に行きたいとも思う」
「うん」
「面倒な女だと自分でも思う」
小林さんといると不安なことがスルスルと簡単に言葉になる。そんな私の言葉を小林さんは一つ一つ受け止めてくれていて、言葉を受け止めて貰う度に自分の中で少しずつ気持ちがクリアになって行く。迷路に迷っていた心を導く柔らかい光に向かって歩く気がする。
「美羽ちゃんのペースで学生みたいな恋愛を楽しむのもいい。手を繋ぐことから始めるとして、高校生くらいでいい?」
高校生の恋愛がどういうのか分からない。多分、小林さんが始めようとしているのは今の高校生では遅すぎるくらいだろう。でも、私はそのくらいのペースでないとついていけない。