白と黒、そして白濁

みんなを前に波飛は緊張で震えていた。

「波飛…大丈夫、言いたいことを言えばいいだけよ」

こくりこくりと波飛は頷いた。

波飛は深呼吸をして私より前へ出た。

そしてみんなの前で崩れるように土下座した。

「ごめんなさい!!!!!!!!!!!
十年前、このスラム街に僕は火を放ちました。僕が火を放ったせいで、僕が火を放ったせいで……みなさんの大切な人は亡くなりました」

波飛の声はとても震えている。

「僕は取り返しのつかないことをしました。今さらですが、許してほしいわけじゃありません。見切りをつけたいんです。いつまでも苦しむのではなく、真っ直ぐ進んでいきたいんです」

「だからって僕は罪を忘れたいわけじゃない。罪を背負って、その上で僕は前に進みたい」

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