サザナミ少年少女探偵団Ⅰ
季希がノートに歌詞を書き写していく。
流麗な字が、すぐにページを埋めた。
♪道化師と詐欺師の違いはなんですか?
嘘と本当の差は何処にある?
喧騒はやめて花と遊べ
静かに眠りたいなら
野菊のように儚く……
「最初の『道化師』ってとこは、作者のペンネームと同じだけど、これだけじゃ証拠にならないね……」
抹茶カップケーキを頬張りながら、鼓が考えを口にする。
「楽久さんはすごく努力家で優しい人って聞いたから、『喧嘩する位なら花と遊べ』ってとこ、楽久さんっぽいと思うけど、無理があるね。ダメだ……」
エクレアで口の周りをチョコだらけにしながら春亜が言った。
「二人共、考えながら食べるなよ……ボク達だけじゃダメだな。埒が明かない!
作者である楽久さんと、その妹である咲久に話を聞かないと……」
「え?!じゃあ季希、学校来るの?!」
一瞬期待したが、すぐに否定された。
「行・か・な・い!
絶対あんな馬鹿達と長時間いるなんてゴメンだね。放課後に楽久さんと咲久を連れてきてって言ってんだよ」
「……分かった」