サザナミ少年少女探偵団Ⅰ
自動ドアが開くと、カランカランと乾いたベルの音が鳴った。
「いらっしゃいませぇ〜」
「すみません、友人と待ち合わせしてるんですけど……」
「あぁ〜、小野寺様ですねぇ?そちらのお席ですよ〜」
新人らしいアルバイトのウエイトレスの適当っぽい挨拶と受け答えも気にせず、楽久は歩を進める。
楽久は背が高く脚も長いから歩幅が合わず、その上ツカツカと歩くから追いつけない。
春亜と咲久は競歩のような早歩き、小柄な季希と夏音はほとんど小走りになっている。
店内には昼の稼ぎどきの時間を過ぎたからか、客がほとんどおらず、ウエイトレスの適当な案内でもすぐに目的の二人を見つけることが出来た。
目的の二人、楽久経由で呼んだ小野寺 舞衣とそのマネージャーは、テーブル席の片方のソファに並んで腰掛けていた。
春亜たち四人は、そのすぐ反対側にある席に座り、仕切りの上に置かれた茂みのような観葉植物に隠れながら、こっそりと三人の様子を見守ることにした。
「舞衣……久しぶり。三年ぶりかな?」
「らっちゃん……うん、久しぶりだね」
小野寺 舞衣は、テレビ越しで見た以上の美少女だった。