サザナミ少年少女探偵団Ⅰ
季希が振り返る。
植木の隙間越しに、春亜と目が合った。
行こう、と夏音と咲久を呼び、通せんぼするように茂呂と舞衣の前に三人並ぶ。
「今までの会話、あたし達はっきり聞いてました!」
「そ、それ、『ちょさくけんしんがい』って言うんですよね?」
「小学生だからって侮らないでよね!私、今までの会話全部録音してたんだから!」
咲久が高々とボイスレコーダーを掲げる。
これは、あらかじめ楽久が咲久に頼んでいたものだ。
「ヤバいねー、このままだと舞衣さんの人気落ちちゃうねー。どーしよっかー、警察呼ぶー?」
季希がニヤニヤと煽る。
茂呂の顔に冷や汗が流れた。
「チッ」
ドン!
「わっ」
「えっ」
茂呂が咲久と春亜を突き飛ばして逃げ出した。
「咲久、春亜ちゃん!」
「ちょ、ちょっと茂呂さん?!」
突然の出来事に楽久と舞衣も驚きで身体が動かない。
オロオロしてるうちに、どんどん茂呂は出口に近づいてる。