桜色の恋 (龍と桜とロボットと。)






「……」


何も言えない。
何もしてやれない。

そんな自分に
どうしようもなく自己嫌悪した。




「っ……ゃぁ…………っくっ…………」


日和の服は……
右側は胸から肩にかけて大きく切れ込みが入ってて、左側は脇腹のとこが裂けてた。

第二ボタンまでは引きちぎられてたし
スカートは切れ込みが何本か入ってた。



どこまで。

意味深なメールの文が脳裏をよぎる。



「っくっそ…………」






























それから三十分もしないうちに
飛鳥が帰ってきた。







「大体は終わってる
こっちが優勢だけどまだ何人か立ってるし
完全にぶっ潰せるかはわかんないな」


完全に潰すなら犯罪の証拠を集めて
警察がいいけど、
今日だと全ての証拠が集まってるわけじゃない。


今までのように
しばらくの間おとなしくさせるくらいしかないのか……

いくつかの証拠をとって
解散しろと脅すか……ってとこか






「……」


チラリと目線を車の窓に送る飛鳥。


見つめられた目を斜め下にそらした。
< 240 / 315 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop