桜色の恋 (龍と桜とロボットと。)
休み時間も、
東野君を中心に、
龍桜の人が話しかけてきた。


一言、
呼びかけられたり
するだけだけど、
頷いたりするしかできなかった。



そのたびに
女子達の視線を
一気に感じる。


昼休み。

いつもみたいに
独りでお弁当を取り出す。


「橘さんってお弁当なんだね」

また、
東野君が話しかけてきた

私の二つ前の席が
東野君の席だった。

龍桜の人達が
東野君の席の周りに
集まっている。



「あ、俺ら、
今日ここで食べても良い?」

そう言って、
購買のパンを取り出す。


私に拒否権はないし、
と思って
かすかにうなずいた。


五人で楽しそうに
はなしながら食べている。



ときどき、
質問されたりしたけど、
頷くか、
一番短い返事で
終わらせた。


お弁当を食べ終わって、
立ち上がる。


次の授業、
移動教室だったはず。


そのまま、
次の授業の準備を
始めた。
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