怪盗ダイアモンド

★裏表ヒーロー


数秒、美術館が静寂に包まれる。

よっし!何も言い返さないって事は、当たってるって事!

私と音遠くんの推理は正解だったんだ!

心の中でガッツポーズを決める。


「……ずらかんぞ、兄ちゃん」

「……おう、合点だ、蒼二」

「は?」






パァン!






左腕に激痛が走った。



(え?)



見ると、ワンピースの袖が真っ赤に染まってた。



「あぁぁあ゛?!」



え?!

何これ?!

痛い!!

右手で止血をしようとしても、ドクドクと流れ続けて止まらない。

やばい、出血多量ってやつかな。

クラクラして立てない……

私はとうとう冷たい床にへたりこんだ。

< 68 / 80 >

この作品をシェア

pagetop