純情喫茶―恋する喫茶店―
「――きゃっ…」

ベッドに引っくり返ったかと思ったら、あっという間に玲奈は谷木の腕の中にいた。

「――もうっ!」

脱出しようと腕を退けたが、今度は躰を抱き寄せられた。

玲奈の躰は谷木の中にすっぽりと収まっていた。

離さないと言うように、足を絡められる。

「――んっ」

「――ッ…!?」

耳元に吹き掛けられる吐息に、玲奈は思わず目をつぶった。

躰同士が密着していて、抵抗できない状態だ。

抵抗したくても力が強過ぎて、なかなかできない。

谷木に抱き締められながら、玲奈は一夜を過ごすことになってしまった。
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