夫婦の定義──君が僕のすべて──
ユウの言葉を聞いて、レナは少し穏やかな顔でユウの方を見て口を動かす。

“ありがとう”

「うん…。レナも、オレを選んでくれてありがとう。オレがつらい時にレナが支えてくれたから、オレは立ち直れたんだ。だから今度は、オレがレナを支える。オレたち、夫婦だろ?」

レナがうなずくのを見て、ユウは笑みを浮かべながらグラスを傾けた。

「神様の前で約束したもんな。病める時も健やかなる時も、お互いに助け合って、一生愛して添い遂げるって。」

レナは目を潤ませながらうなずいて、そっとユウの手を握る。

ユウはレナの華奢な手を握り返した。

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