夫婦の定義──君が僕のすべて──
夕飯が出来上がり、二人で向かい合ってテーブルに着いた。

ユウの作った塩唐揚げにレモンをたっぷりと絞って、レナは美味しそうに頬張る。

「うまい?」

“すごく美味しい!”

「いっぱい作ったから、ゆっくり食べな。」

“ありがと”

さっきまでずっと具合が悪そうだったのに、食欲は旺盛なレナを見て、ユウはなんだかおかしくなって笑う。

「そんなに喜んで美味しそうに食べてくれると作り甲斐あるなぁ…。」

レナはサラダにバルサミコ酢を掛けて美味しそうに食べている。

「それ、うまいの?酸っぱくないか?」

“サッパリして美味しいよ”

レナはこんなに酸っぱいものが好きだっただろうかと不思議に思いながら、ユウは唐揚げを口に運ぶ。

(気分が悪いと酸っぱいものが美味しく感じるのかな?)

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