夫婦の定義──君が僕のすべて──
「はじめまして、宮崎桃華です。」

「はじめまして、片桐怜奈です。今回は無理言ってすみません。」

「あぁ…あなたがレナ…。」

「えっ?!」

初対面のモモカに、突然名指しにされて驚いたレナは、不思議そうに首を傾げる。

「あの…私が何か…?」

「いえ、須藤さんから、よくあなたの話を聞いているから。」

「私の話…?」

一体どんな話なんだろうと思ったが、とにかく今は、仕事が優先だと思い、レナは加藤とモモカを加えたスタッフ全員でミーティングを始めた。


いつもギリギリのメンバーでなんとか仕事をこなしているが、やはり今回のような緊急事態が起こったら、自分たちだけの力ではどうにもならず、非常に困る。

そろそろ新人の募集も須藤に考えてもらわなければと思いながら、レナは川田の仕事を加藤とモモカにそれぞれお願いした。
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