雷獣
その日は拓哉の部屋でみんな飲んでいたが私はテストの結果が分かってからじゃないと酔えないと思ったので遠慮して1人ジュースで乾杯をした。

案の定岳人と風翔は二日酔いになる一歩手前まで飲んでいて潰れたころ私は自分の家に戻り寝た。

次の日、最初に帰ってくる教科は”数学”苦手なこともあるのでドキドキしながら返却を待つ。

「篠崎。」
名前を呼ばれて前に取りに行く。

「短い勉強時間だったのによくやったな。」
そう言われてみた点数は”74点”だった。

「今回の平均点は64.3点、その半分の32点以下のやつは赤点だからなー」
赤点どころか平均点より上‼
思わず振り返り岳人を見てピースをする。
岳人も赤点ではないのか同じくピースで答えてくれた。

その後4教科国語、世界史、音楽、生物が返ってきたが心配していた音楽も赤点はなくどれも50点以上は取れていてホッとした。

放課後になり夏惟が教室にやってきた。

「テストどうだった?なんとかやり過ごせた?」

「うん!夏惟のおかげで今のところ赤点なしどころかどの教科も半分以上‼」

「そっか、役に立って何よりです」
夏惟が近寄ってきて耳打ちで小さな声で聴いてくる。
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