君がいるだけで
その日会社に戻ったのは19時過ぎ・・・
もうすでにゆみちゃんは帰った後だった

そう新入社員のゆみちゃんはまだそれほど残業をせずに
帰れる


『今日は元気のないゆみちゃんしか見れなかったなぁ、もう少し
話ししたかった』とついついゆみちゃんの席を見てしまう


自分の席に戻ると高橋から声がかかる


「あのさ、昼間話してたゆみちゃんにウエアとか買ってあげるって
件だけど・・・本気で買ってあげる気ある?」

「うん、ゆみちゃんがその気なら全然いいよ!」

「ホント?良かった!
なんかさ!うちら2人で走ってても楽しいし、いいんだけど〜
なんかいつもの4人で大会とか遠征したりしたら楽しいかなぁ〜?
な〜んて、思ってさ!

なんかゆみちゃんとはプライベートでも遊びに行きたいなぁ〜とか
思うし・・・。


それに・・・私も東京に一人残された時のこととか思い出すとさ!
結構寂しかったし!」



そう、竜也と俺は2年目に名古屋に移動になった。
竜也は1年で東京に帰ってきたが、俺は2年いた。

竜也と高橋は竜也が東京に戻ってきてから付き合いだしたけど、
うちら二人がいなくなって相当寂しかったと・・・後から聞いた。


「ゆみちゃん、まだ1年目だし・・・彼氏が転勤なんて私よりもっと
辛いんだろうなぁ〜とか思ってさ!

うちら4人で出かけたりすれば気も紛れるし・・・・

ってヒデのためでもあるんだけどさ!」


だって!は!心配してくれてるんだね!この独り身の寂しい男のことを・・・。




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