俺様御曹司の悩殺プロポーズ
慌てて全ての地方女子アナ達に視線を巡らせると、
皆、ご当地をアピールするためのアイテムを、着たり被ったり手に持ったりして、準備している最中だった。
目立つために、みんな色々と考えてきてたんだ……。
それに今気づいたところで、遅かった。
どうしよう……私だけ何も用意してきていない。
東京の衣装さんが用意してくれた、お洒落なブラウスとカーディガン、オフピンクのスカートをただ着せられているだけ。
そこには北海道をイメージさせる要素は一つもなく、
収録が始まる前の段階で、私だけ完全に出遅れていた。
北海道をアピールしてこいと言って私を送り出した、斎藤部長の顔が頭に浮かび、申し訳なくなる。
心の中で「準備不足でごめんなさい」と謝っていると、
スタッフの間からパチパチと、拍手が沸き上がった。