俺様御曹司の悩殺プロポーズ
中村アナは数秒の無言の後に、深い溜め息をつく。
「わかりました。変に勘繰ってしまい、申し訳ありませんでした。
全ては番組制作サイドのご判断にお任せします」
そう言って、静かに着席した。
ビクビクしながら、横目で様子をうかがう私。
中村アナの表情は固くて、唇を噛み締めている。
口では納得したようなことを言っても、本心は違うみたい。
番組の変更点の続きを、鬼島プロデューサーが話していた。
私はメモを取ることもできずに、ポツリと呟いた。
「すみません……」
私のせいじゃないと思いたいけど、罪悪感を拭えない。
これは、風原さんが私のためにやったこと。
そんな気がしているから。
中村アナは私を見て、小声で言った。
「日野さんのせいじゃないわよ。新コーナー頑張ってね。
私は私でお昼の番組を頑張っていくから、気にしないで」
「中村さん……ありがとうございます……」