俺様御曹司の悩殺プロポーズ
月曜から金曜まで毎朝、桜テレビ前の屋外に立ち、
若手気象予報士と一緒に、天気や花粉情報などを伝える、お天気コーナーを受け持つ。
天気を伝えるのは気象予報士がする仕事で、私は何をすればいいの?と聞きたくなる。
横でニコニコしていればいいのか?
私に与えられた仕事は、はっきり言って、なくてもいいんじゃないかと思ってしまう仕事だが、
制作サイドも、そんな風に思っていそうな気がした。
これは、私をどうにか番組メンバーに引き入れるために、土壇場で無理やり作った不必要な役柄に思える。
それを企んでワガママを通したのは、もちろん風原涼で……。
時刻は、15時。
8階の大会議室には、モーニング・ウインド関係者が、ほぼ全員集まっていた。
総合演出家にチーフプロデューサー、お偉いさん達がずらりと並ぶ列の真ん中に、
MCの風原涼と佐川亜梨沙が座っていた。
お偉いさん達とMCのふたりは、こっち向きの会議用テーブルについていて、
それほど権力のない一般スタッフと、権力も影響力もゼロの私は、
彼らに向かい合う形で、十数列の長机についている。