迷い羊に連れられて



「そうねえ。要するに、訴えられるのが怖いんでしょ?」

「そりゃそうですよ。先生という職業は続けたいです。」



だけど野々瀬を愛してしまった。

両立するなんて無理なのは承知している。



「そうよね。」



安藤先生は何か考えてから、口を開いた。



「高宮先生は、野々瀬さんがあなたのことどう思っていると思う?」



どうって......



「1人の教師として見ていると思ってます。」
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