迷い羊に連れられて
「そっか。じゃあ......近くの品海水族館とか行ったことあるの?」

「うん、5回くらいは行ったかな。」



中田君、私と話し続けたいんだろうな。

私なんかさっきから高宮先生のことが離れられないのに。


よく見ると中田君、吹奏楽部のわりにがたいのいい体つきしてるよね。
私の返事から一生懸命話広げようとしているの分かるし。



......そもそも叶いもしない先生のために努力するより、今自分を好きでいてくれる男子と付き合った方がいいのかな。
付き合えない相手ではないし、付き合ってから好きになるかもしれない。



「あのさ、好きな人とかいるの?」
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