迷い羊に連れられて



あれから私は怖くて先生と関わることができなかった。

毎週金曜日にある副担のHR、週3回ある生物の授業、どれも辛くて先生の顔をまともに見れない。



「結衣最近元気ないけど大丈夫?あんなに好きだった生物の授業もつまらなさそうにしてるし。」



弁当を食べている最中、愛美が聞いてきた。



「...先生のこと好きじゃなくなっただけだから。心配しないで。」

「えっどうして!?まさか.....振られた?」

「振られるどころか告白もしてないから。」



きっとあの日私が彼女さんに見えて、あのような行動をとったとしか思えない。

寝起きだから尚更。
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