隣の席の君

距離


教室に入ると…あっいた!!

嵐君って意外と朝来るのが早いんだよね



「おはよ」

「…あぁ、おう」


良かった


無視されてもめげないって思ってたけど
実際、無視されると凹むし切ない


だから、返事してくれるだけでも嬉しい



授業が始まって…気づいた


「ありゃ?…ありえない
教科書忘れるなんて…」


しかも、気づくの遅すぎて借りにも行けなかったよ

今日だけは当たりませんように…


視界に教科書が見えた



「…使えば?」


えっ?!


「嵐君だって困るじゃん」


「俺あってもなくても関係ねーし」


「ダメだよ!!一緒に見よ?」


「……いらね」


「じゃあいい」


本当は一緒に見れるのが1番だけど
忘れた私が悪いし
教科書を嵐君の机に戻した


「強情だな」


「…嵐君もね」


チラッと嵐君を見るとフッと笑ってた


「…じゃ一緒に見るか?」

「うん」


2人で教科書を見れる事になった

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