いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。


例えば、私たちが何気なく過ごしている毎日が、大切な記憶の塊だってことも。


例えば、この一瞬一瞬がもう二度とこない、一生で一度の大切な瞬間だってことも。


全て、あなたが教えてくれた。


そして何より。


私はこの病気のおかげで、春斗という最愛の人と出逢うことができた。


きっとこの世界中どこを探しても、こんなに素敵な人はいない。


この人以上に、私を愛してくれる人なんていない。


そんな人に、巡り逢うことができた。


これは全部、神様。


あなたからの贈り物だよね?


あなたが私に与えた試練は、ひとりじゃ背負いきれないほど大きくつらいものだったけど。


だけど、神様はそれだけじゃなく、一緒に病気と闘ってくれる“春斗”というかけがえのない存在も私に与えてくれた。


……ありがとう、神様。


本当に、ありがとう。


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