いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。


私は自分の心がズタズタに切り裂かれるのを感じながら、思った。


これで、よかったんだよね。


私はどうせ、一人ぼっちになる運命だったんだ。


仲の良い友達ができても、きっと私の病気のことを知れば、みんな離れていく。


荒嶋くんだって、きっと………瑠希と同じように、私を簡単に捨てるんだ。


みんなから捨てられて“一人”になるより、最初から“一人”の方が、何十倍も何百倍も楽だ。


私は家に帰って、ひたすら泣いた。


でも、いくら泣いても、私の涙が枯れることはなかった。


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