月下美人が堕ちた朝
あたしがもう一度聞き返そうとすると、再び携帯電話が鳴った。
ディスプレイの表示は、やはりフミカだ。
カズヤは顔をあげて「出た方が良い」と言った。
あたしが仕方なく通話ボタンを押すと、左耳から泣きじゃくりながら何かを話すフミカの声がうるさく聞こえる。
すると右耳からは、カズヤの声で恐ろしい言葉が聞こえた。
「殺されたんだ…
今朝…
サクラザワ公園で…」
あたしはカズヤに急いで目をやって聞き返すと、通話中のフミカが叫んだ。
「スバルが死んだの」