月下美人が堕ちた朝
20060726am02:26

また記憶がなくなっている。

だから一昨日、スバルは怒ってあたしに別れを告げたのだろうか。

それは、あたしよりもマナミを選んだということなのだろうか。

オーナーのタドコロに、あたしはマナミが言っていることは全て真実だと答えた。

「うちのホストの恋人が客に危害を加えるのは初めてじゃないんですけどね。
ただ本当のことが聞きたかっただけです。
それで対応も変わってきますので」

淡々と話続けるタドコロの話を裂いて、あたしはスバルの実家の住所を聞いた。

「知らないんですか?
僕は先程お線香をあげてきましたので、早く行ってあげてください」

簡単に住所を教えてくれるが、あまりにも冷静な彼の対応が気になり、その理由を聞くと、彼は言った。

「こういう仕事をしてるとね、大体のことは経験してしまうんですよ。
従業員が亡くなるのも、二回目ですから」
< 153 / 196 >

この作品をシェア

pagetop