一つだけ願いが叶うなら
私は少し嫌な予感がしながらも電話に出た。


愛『もしもし…』


?『あ、もしもし。

初めまして佐伯沙羅といいます。

零央さんの奥様ですか?』


沙羅さん……零央が寝言で言ってた人…。

来てしまった……自分の誕生日の日に………。

神様は酷い人だ…誕生日でさえ幸せになることを許してはくれない。

一時の幸せさえも感じさせてはくれない。


愛『はい…そうですけど…。』


沙『零央さんと別れてください。

私は零央さんを愛しています。

零央さんも私を愛してくれています。』


沙羅さんは自信たっぷりな声で言ってきた。
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