一つだけ願いが叶うなら
私の中には絶望という2文字しかない。

不思議と涙は出ない。

やることがあるからかもしれない。


私はすぐに出来た料理と離婚届け、指輪、手紙をテーブルに置き、出ていくために準備しておいたキャリーバッグを持って零央の家を出た。


鍵はポストに入れた。


私が頼れるのは実家しかない…。

迎え入れてくれるかは分からないけれど、だめもとで行ってみよう。
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