はるのリベンジ
そんな時に起こった裏切り。
何と、近藤先生に、刀を向けた。
私は、裏切り行為自体が、許せない。
近藤先生を傷つける者は誰であっても許さない。
沖田「梅ちゃん。近藤先生を傷つけるなら、私は、君を斬るよ。」
殺気を纏った私と土方さんは、梅ちゃんを睨みつける。
はる「一つだけ・・・。今まで、世話になった礼を。あんたらがここで、茶を啜ってる間に、世の中は、変わっていってる。しかも、あんたらは、その引き金を引いてしまった・・・。」
土方「お前・・・。それ、どういう意味だ?」
梅之助「さぁ?」
土方「テメェ・・・。」
梅之助「では、失礼します!」
梅ちゃんは、壁をよじ登り、天井裏へ逃げ込んだ。
捕まえて、拷問部屋に連れて行く。
目を覚ました、梅ちゃんの目は、何かを挑むような決意をした目だった。
はる「だったら、幹部全員に拷問やらせて下さいよ?」
沖田「何言ってるの?」
挑発するような言い方だ。
私と土方さんしかいないのを見て、土方さんが、拷問するって思ったんだ。
梅之助「土方副長の拷問だけなんて、物足りないですから。」
土方「ふっ。言うじゃねぇか。だったら、試してやろうか?あぁ?」
梅之助「あんただけやってもぜってー喋らねぇ。幹部全員に拷問をやらせろよ?そしたら最後の奴に喋ってやるかも?」
どこまでも挑発を止めない梅ちゃん。
私は、近藤先生に、刃を向けただけでなく、新選組を裏切った彼を許しておけない。
本当だったら斬ってやりたいところだ。
沖田「だったら、ご所望通りに、私からしようか。梅ちゃん。」
梅之助「ふっ。近藤のイヌからか。」
沖田「私はね・・・。こうやって裏切る奴が一番嫌いだ。容赦しないから・・・。」
梅之助「ふふっ。望むところ。」
そして、拷問が始まった。
水責め、罵倒、木刀で殴る。刃物で体を斬りつけた。
沖田「ねぇ。梅ちゃん。そろそろ、吐いたら?楽になれるよ?」
はる「今までに比べたら、何ともない。しっかり下手人、吐かせなよ。それとも、剣術以外は能がないの?」
沖田「本気で怒らせたいみたいだね。」
私は、また、拷問を続けた。
何度も気を失いかけては、水をかけ意識を戻させた。
でも、全く喋る気配がない。
そして、一日が終わった。
ボロボロになった、梅ちゃんを牢屋に投げ込む。
すると、久しぶりにいつもの優しい顔をしていた。
何でそんな顔するんだろう?
少し、引っかかったが、そのまま、部屋を出た。
そして、土方副長に報告へ行く。
スパーーーーン。
沖田「失礼します。」
土方「総司・・・。」
沖田「喋りませんでした。」
土方「だろうな。」
沖田「はい。何か、挑発して来るんですよね。何か、わざと拷問を受けるようなそんな感じです。」
土方「何を隠してんだ?」
沖田「わかりませんが、拷問が終わったときに、初めて、いつもの梅ちゃんみたいでした・・・。」
土方「実は、山崎が、天井裏で、梅と話したらしい。」
沖田「どんな?」
土方「『ここの奴らに会えてよかった。』『好きだった』だと。」
沖田「へぇ。何か、引っかかる。何だろ?」
腕を組む、土方さんも、何か引っかかってるようだ。
私は、拷問の時を思い出す。
私が、優しいことばをかけると挑発して来た。それは、まるで・・・。
そう・・・。それは、まるで・・・。
沖田「わざと拷問を受けようとしている?」
私が、ボソッと呟いた言葉を、土方さんが、拾う。
土方「そんな奴がどこにいる。」
沖田「わかりませんが、そんな気がする。」
そして、数日間、幹部が立ち替わり、入れ替わりで、拷問をした。
今日は、最終の土方さんの拷問だ。
昨日、拷問部屋の前を通った時に、既に、意識を失った梅ちゃんを殺す勢いで、殴っていた山南さんを見たときは驚いた。