艶麗な夜華
突然の失恋
ブーン……



この場から立ち去る、


遠慮がちな車のエンジン音。



さっきまで助手席に乗っていた筈の車のテールを見つめ、


絶望感にうちひしがれているあたし。



木々に囲まれた山道でポツンと1人、


近くから見ると決して綺麗ではない紅葉……


いや、枯葉を見つめ、


その場にしゃがみ込んだ。





たった今、2年間付き合っていた彼、


須崎翔にフラれた。
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