艶麗な夜華
「もしもし沙希ちゃんどうしたの?」


電話の向こうは騒がしく、

何処かで飲んでいる様子のママ。


「あの……今、大丈夫ですか?」


「うん、大丈夫だよ」


店の外に出たのか、

急に静かになる電話の向こう。


「給料の事なんですが……」


「ん?間違ってた?」


遠慮がちにママに聞いてみる。


「日給2万円……ですよね?」

するとママは笑いながら話す。


「あぁ、それはそういう子もいるって話!

ほらっ!お客さんからチップ貰う子とかいるでしょ?

ウチは、お客さんから貰ったチップは、

その子のものって事になってるから、

そういうの合わせると1日に2万くらいはねっ!

でも沙希ちゃん素人だし、

お客さんもまだついてないから、

ちょっとまだ難しいけど、

まぁ頑張って!」


そ、そういう事だったんだ……


って……



騙されたとしか思えないんですけどーーーーっ!!!!
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