ダンデライオン
なすのみそ汁と焼きなすと…後はどうしようかな?

そう思いながら包丁を動かしている私に、
「麻子」

朔太郎が私の名前を呼んだと思ったら、後ろから抱きしめてきた。

「ちょっと、何?

どうしたの?」

少し迷惑そうなふりをして見せるけど、本当は嬉しかったりする。

「何かこうしたくなった」

私の耳元で、朔太郎が笑いながら言った。

「こうしたくなったって、料理が食べられなくなっても知らないわよ?」

そう言った私に、
「あー、それは困るなあ。

でも俺が離れると、麻子は1人になってしまう訳だし」

朔太郎はクスクスと笑った。
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