ダンデライオン
Flower13*よみがえった思い出
寝てれば治っているだろうと思ったけど、朝になっても夜中に襲ってきた腹痛が治らなかった。

「イタタ…。

寝ても治らないとなると、もう相当だな…」

痛むお腹を手でさすりながらパジャマを脱ぐと、ポロシャツとジーンズに着替えた。

着替えが終わるとドレッサーに座って、いつもと同じ髪型にすると自室を後にした。

「アイタタタ…」

歩いているだけなのに、それがひどくお腹に響いた。

食卓につくと、私は朝ご飯作りにとりかかった。

忍兄ちゃんは今日は早番だから、もうとっくに家を出ている。

朝ご飯を作っている間も、腹痛が治ることがなかった。

それどころか、
「食べ物の匂いを嗅いだだけで気持ち悪くなるって…」

一瞬妊娠の可能性も疑ったけど、先週に生理がきていたことを思い出した。
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