狼×4+私＝架空世界

第二章

騒がしい。


…ん？『騒がしい』、って一体どういう？



「!?」


「あ～ごめん、起きちゃった～。」



至近距離に色白イケメン君の顔が。

その人はドアに向かってそう話しかけた。


他にも誰かいるの？


…嫌な予感しかしない。

するとドアの隙間からひょこっと出た猫系童顔。

メガネが似合ってらっしゃいます。



「マジで!?ハヤテそのまま襲えばいいのに。」

「そんな趣味ねーよｗお前じゃないんだから。」



開いているドアから顔を覗かせたのはフウトと呼ばれていた人だった。

…フウトって人、そんな趣味だったんだ。


しかしこのメンツ、どこかで見たような…


その前に状況を整理しよう。


私はベッドに寝ています。

至近距離の人は顔がめちゃくちゃ近いです。


「なっななななな!!何なんですか!!」

「んぎゃっ。」


やっと理解した私は力の限り、その人を突き飛ばした。


呆気なく吹っ飛んでしまった。

ちょっと強くやりすぎたかも。

だとしても、一体何を思ったんだか…

するとドアから『フウト』が生ぬるい声で言った。


「お前、意外と可愛いじゃん」

「マジで!?フウト、俺にも見せて!!見せて!!」


フウトと呼ばれた人がそう呟くと、さらにぴょこんと人。

目を輝かせながらこちらを見る。

そして声が馬鹿でかい。耳が痛い。


「ホントだ!!ちゃんと見なかったからわかんなかった!!




それでさ、誰？あの子」


今更!?