狼×4+私=架空世界
「あなたたちこそ、誰ですか…」


この人たちが不審すぎるからか声が最後の方になると小さくなってしまった。

っていうか、寝ている人、しかも女子の部屋に堂々と普通入る?


「あ、そっか。マシュー、名乗ろ名乗ろ!!」

「え、何、もうあいつ起きたの?w」

「ハヤテが実験しようとしたら丁度起きた。つーか、セシルうっせーよ」

「痛ー…」


更にもう一人、黒縁眼鏡の人がドアから顔を覗かせる。

もう、誰が誰だか分からない…

って、実験って一体何しようとしてたんだろ…


不意に首に濡れ雑巾のような物が触れる。


「ひいっ!!」

「ん~…あ。」

「なんだ、ハヤテ。」


今首を触った人がハヤテ。

彼は、少し考える素振りを見せて、言った。


「お腹すいた~って聞こえる。」

「なんなんですかあなた!!」

「痛!!」


実際考えてたけど、まさかそんなこと言われるとは思わないもん。

思わず彼の肩を叩く。


「ハヤテは好奇心旺盛すぎんだよ!!」


さっき、セシルと呼ばれた人がハヤテに言う。

にしても、声がでかい。し、変声期を迎えてない中学生並に声が高い。

ついでに背が他の3人と比べて小さい。私よりは大きいけど。


「そいつ結構可愛いじゃん。ハヤテ、お前の好奇心でいじめんなよ。バーカ。」

「いじめてねーよ!!ちょっと試したかっただけで…」

「お前は、絶望的に罪悪感がないなw」


さっきから可愛い可愛いとうるさい人がフウト。

で、語尾に雑草が生えている人がマシュー。


っていうか、メガネ率高くない!?

フウトもメガネだしマシューもメガネだし、多分ハヤテって人もメガネのはず。

あの、草むらでハヤテはメガネかけてたから。


「俺がマシュー、でこいつがフウトでそこのチビがセシル、


で、あんたの近くで色々いじくってる奴がハヤテねwで、あんたの名前は?w」


「ユ、ユイです…」


「苗字、ないのか?」


セシルが問いかける。無言で頷くと、


「じゃあ、俺らと同じ責任放棄者か。

珍しい奴に会えたな。

大体責任放棄したのは殺される。

お前も俺も、希少種だ。」


フウトが告げる。

そっか…この人たちも責任を放棄したんだ…

親近感が湧いてきたな…


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