センチメンタル・スウィングス
「私は、大勢いるあなたの“女友だち”のひとりにはなりたくない!あなたが私を求めてなくても、私があなたを求めてることもいや!あなたにドキドキさせらっぱなしなのも、良くも悪くも心を揺らされることも・・・こんな・・・私ひとり勝手に・・思って・・・ごめんなさい。あの、これ。和泉さんちにないかもと思って、栄養ドリンクとか、そこのコンビニで買ってきたから」

・・・結局私も、さっきの“チーさん”みたいに、一方的にしゃべってるじゃないの。
仮にも和泉さんは、熱がある病人だというのに。一体何しに来たんだか。
しかもここ、玄関・・・。

病人立たせっぱなしってもう、つくづく私ってバカだなぁと思いながら、「帰ります。おだいじに」と言ってきびすを返そうとした瞬間。

和泉さんに抱きしめられた。

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