センチメンタル・スウィングス
「これは食べにくいだろーってもんを、この女はどう食べるか、男は見てるぞ。好きの基準にするためにな。そして男は、その女に幻想を抱く。自分の理想を押しつけ、ファンタじる」
「何ですか?ファンタじるって」
「妄想する」と所長は言うと、唇の左側だけ上げて、ニヤリと笑った。

「だからそういう食べもんを、美味そうに、かつ品良く食べてる女に、男はグッとくる・・・あーこれ、トークショーのネタにつっかおーっと」

・・・和泉さんは、ホストをしていた頃から、たくさんの女性に接した数ぶんの恋愛相談に乗ってきた。
その経験を、今の婚活アドバイザーという仕事に役立てているし、今も「女友だち」が非常に多い方だ。

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