らぶ・すいっち





「先生、顔が真っ赤だし。顔が緩みきっていますよ」
「え……」


 慌てふためく私に、スタッフは楽しげに笑った。


「美馬先生でも動揺したりするんですね。それも彼女とのラブラブ電話で。顔まで真っ赤ですよ」
「……」


 先生も人間ですね、安心しました。と、スタッフは部屋の中に入っていく。
 その背中を呆然と見ながら、私は思わず苦笑した。


「須藤さん。君は、どこまで私を変えていくのでしょうね」


 私を変えることができる唯一の恋人の顔を思い出し、私は顔を赤らめた。








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