ハンバーガーと私とガールズラブ
 私は言われるがまま、チョコレートを口に入れて、お茶を飲んだ。


 あったかいお茶が、チョコレートをさっと溶かし、中のトロリとしたものと混ざり合う。


「美味しいです」


 嘘だ。


 なんだか、ちっとも美味しくない。


 苦味とは、ちょっと違うんだけど、なんだろ、これ?


「そうそう、相談事、そう言えばあるんだっけ? なんだったかな?」


「あ、はい」


 さっきから、『あ、はい』しか言ってないや。私。


「あの、じ、じつ、は」


 ……あれ、なんだか、ろれつ、がまわらない。


「どうしたの?」


 涼子さんが、微笑みながら、私を、見てる。


「は、はひ、ひじ、ふは」


 あ、あれ、なんだか、身体、が。
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