ハンバーガーと私とガールズラブ
「ホームルームで弟さんの入院先、先生が言ってたんです。お見舞いにいってやれよ~って。だから、今から行こうと思ってたんですよ。先輩もいると思ったし。」


「だ、ダメ!」


 私はつい、叫んでしまった。


 ダメだ。


 お見舞いなんて、嘘だ。


 弟に、とどめを刺すつもりなんだ。


 私の家族を、守らないと……


「ダメ、行っちゃ、ダメだから。」


 でも、引き止めるのに最適な言葉なんて、私に言えるわけ無くて、私はそれしか言えなかった。


 でも、私の手は、きょとんとしている穂波ちゃんの腕を掴んでいる。


 行かせない、絶対に。
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