Successful Failure -短編集-




すると、その男の子は、カメラを取り上げた男の子に思いっきりパンチをした。



「返せよ・・・」



その男の子の目は真剣だった。



「ってーな!何しやがんだ、てめー!!」



すると、周りは、カメラを思いっきり地面に叩きつけ、その男の子を殴ったり、蹴ったりと、それはもう酷かった。



何とかしなくちゃ。
何とかしなくちゃ。



でも、怖い。



何をすればいいかもわからない。
けど、私の中にある良心が黙って見ていられなかった。



「あのー!!やめてください!!警察呼びますよ!!」



私は、その群れに向かって思いっきり叫んだ。



「チッ!おい、行くぞ」



集団は去っていき、私は、男の子に駆け寄った。




< 20 / 516 >

この作品をシェア

pagetop