Successful Failure -短編集-
すると、その男の子は、カメラを取り上げた男の子に思いっきりパンチをした。
「返せよ・・・」
その男の子の目は真剣だった。
「ってーな!何しやがんだ、てめー!!」
すると、周りは、カメラを思いっきり地面に叩きつけ、その男の子を殴ったり、蹴ったりと、それはもう酷かった。
何とかしなくちゃ。
何とかしなくちゃ。
でも、怖い。
何をすればいいかもわからない。
けど、私の中にある良心が黙って見ていられなかった。
「あのー!!やめてください!!警察呼びますよ!!」
私は、その群れに向かって思いっきり叫んだ。
「チッ!おい、行くぞ」
集団は去っていき、私は、男の子に駆け寄った。