Successful Failure -短編集-




確かにそうだ。



真帆を殺した奴らは、もう捕まっている。



ただ、敵を、根本を打ちのめさない限り、オレは納得しない。



ぶっ潰す!



そうしないと、真帆が可哀想じゃないか。



「今のおめぇが一人で言ったところで殺されるだけだ」



「それでも行く!!」



「馬鹿野郎!」



オレは、その時、初めて優馬に殴られた。



「おめぇが死んだら誰がこのMWを引っ張っていくんだよ!!」



「いいよ。お前にくれてやるよ」



「…お前だから。おめぇだからみんなここまでついてきたんだろーが!…悔しいけどよぉ、オレだけの力じゃここまで出来なかったよ。オレは、あの日!あの晩!おめぇなら、おめぇならついてやってもいいかなって。いい夢見させてくれっかなって!そう思って…クソッ!そう思って、ここまでついてきたんだよ!!…なぁ、総長!!!」




オレは、幸せだと感じた。



< 497 / 516 >

この作品をシェア

pagetop