紙飛行機にのせて…
その予感は見事に的中してしまった。

「君達は、医学を…」
講義していたのは、自分の父親だった。

「わ!講義しているのは…都月政人先生じゃないですか!」

顔がひきつるのが慎也は、自分でも分かった。


「此処の卒業生で首席?」
小さく、慎也は呟くように言ったが、

「うん、そうだよ。彼はね、此処の大学で1番の首席だったんだ。」

聞こえていたのか、東さんがそう言った。


「そう言えば、都月君、政人さんと似てるね?」

「え?そうですか?」
「あ、そう言えば…似てる気が…」
やばい。

「で、あるから…と、時間のようだな。」
講義が終わり…


「さて、次は…」

「すみません!東さん!都月医院長先生に会いに行っても良いっすか?」

(ぇ゛?)
「えーと…どうして?」

「聞きたいことがあるんで…ダメですかね?」

「うーん…中庭わかる?そこで待ってるからね。あ、分からなかったら、

地図みたいなのがあるから、それをみて、中庭にくればいいからね。」

「あざっす!東さん!」


「行こっか。都月君。」
「あ、はい。」

***

「はい、これで良かったかな?」
「ありがとうございます。」

中庭のベンチにて、缶コーヒーを東さんからもらった。

「お金、返します。」
「良いよ×2!」


「いえ、返さないと気持ちが悪いというか…」
「そっか。120円ね。」

「はい。」
その場でお金を渡した。
貴重品のみ、持ってきた。

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