ずる休みはフルーツパフェと
「ど、どうしよう…」
寝坊はよくするものの、遅刻は最近していなかった。
その事が上中の気持ちを更に凹ませていく。
素直に遅刻して行くか。
それとも……
(今から行っても遅刻扱いで今日貰えるお金が減る)
(有給はまだ一週間以上残っている)
(そして…今日急ぎの用事は、ない)
上中への留守番伝言はまだ続き、ついには録音テープが無くなったところでようやく静かになった。
朝から起きられなかったし、最近疲れてたから…
今日くらい、いいかな。
上中美世子、28歳。
朝は弱いものの、持ち前の愛嬌で毎日をなんとか渡っている彼女は…
生まれて始めてのずる休みをとった。