あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。
「──では、本題に入りますね」
そう言ったのは、白衣を着た科学者たちの中で一番背が大きく、白髪の男の人だ。
眼鏡をしきりに上げている。
……眼鏡、あってないんじゃないの?とも思ったけど、それが単に彼のクセなのだろう。
「王子、まずはそちらの方を紹介してくださいますか?」
「ああ、まお」
「はい、なんでしょう!?」
突然のことに、声が裏返ってしまった。
王子は尖った顎をクイと突き出す。
ああ、自己紹介しろってことね。
あたしは科学者さんたちのほうを向いた。
「あたしは、藤谷麻央といいます。 信じがたいと思いますが、地球から来ました」
そう言って、頭を下げる。
すると、「おぉ」などという、感嘆の声が頭上に降ってきた。
「地球から……」
「はい」
今度は頭を上げ、背の高い白髪の男の人を見た。
「モルガ」
「はい、なんでしょう王子」
王子が言うと、背の高い白髪の男の人が反応した。
なるほど、この人はモルガという名前らしい。
「この世界にある三つの界と、ウェズリアの者について……というか、魔力を持っている者との違いを説明した。 後は何もしていない。 どうしてここに来たのか、なども」