あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。
「というわけで、よろしくな! まお!」
「……はい」
げ、元気……。
シュガーのテンションについていけなさそう……。
前途多難かも……。
「それなら、帰るか」
カカオは、黒いマントを翻し、店を出ていこうとする。
「ちょっと待って!」
「……どうした」
止めたあたしを、カカオは不思議そうに見つめる。
「おっ、お金とか、いいの? シュガーのこと、買ったんだよね」
あたし、お金持ってないし、でもかといってカカオが払ってた感じもなかったし……。
「別に買ったわけではない」
「へ?」
「ここは、使い魔の売り場ではないんだ。 ここの店主が相手に合った使い魔を見いだすのが得意というか……引き合わせることが仕事だ。 まぁ、そこに金銭についてのことが発生しないわけじゃないが……あくまでもその金は依頼料、といったところだろう。 一般的にはそれを支払うが、魔女は別だ。 その分国の為に働いてもらうからな」
「うっ、頑張ります……」
「じゃあ、帰るぞ」
「またのご来店をお待ちしております。 本日は誠にありがとうございました」
店主が店先まで見送ってくれる。
あたしたちはそれぞれ礼を告げると、店を後にした。