あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。
「……寝ぼけているのか」
突然、低い声が頭上に降ってきた。
……心なしか、怖かったような。
「はれ? ゆめじゃないの?」
呂律(ろれつ)が回らなくて、子供のような喋り方になってしまった。
「現実だぞ。 お前が訓練中に倒れてから、ずっと眠りつづけていた。 まおの部屋にまおを運び入れ、寝かしたら、どうやら俺も寝てしまったようだな」
カカオは上半身を起こす。
どうやら、さっき明るくて朝だと思ったのは、照明が反射したカカオの髪だったようだ。
……現実。
夢じゃない……?
現実‼︎
突然顔に熱が集まった。
勢いよく身体を起こし、ベッドの隅まで寄ると、カカオから最大限距離を取る。
ぎゃー!
だとしたらあたし、なんて恥ずかしいことを!
カカオにすりよっちゃったよ!
わー、バカバカ!