スプリング×ラブ!
「ふわーでも何でも、風が嫌なの俺は」
「なんでー?そりゃあね、私だって強風は嫌だけど」

透夜は気に入らなそうに鼻をすすった。
取り巻きの女の子の1人が、「透夜、風邪?」と訊き、谷原が「なに透夜?今年もかよ?」と訊くと、谷原だけ思い切りにらまれた。

「ひっ…な、なんで急にキレんだよ!」
「人の気も知らねえで!風邪だったらどんなにマシか!」
「風邪の方がマシ?」

夏香が不思議そうにつぶやいた。

「何それ?」
「………もう、いいよ…ほっといて……」

透夜はつぶやくと、教室を出て行った。

「ちょっと、とーやぁー!?もうすぐホームルーム始まるよ!!」

女子の一人がその背中に声をかけると、彼は振り向いて力なく笑った。

「保健室行きましたって言っといて」

その顔に今度は大半の女子がやられたのは言うまでもない。




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